向日葵の会に参加されているお母さん方は、お子さんの摂食障害を通して『自分自身』を見つめながら己を知ること、気づくことに繋がっていらっしゃいます。
それが摂食障害を抱えているお子さんへの向き合い方や関わり方へ重なっていくのです。
今日の会に参加されたお母さんの心の変化を綴って頂きました。
皆さんからも是非ともそこを感じて頂きたいと思います。
《Aさんから》
本棚を整理していたら「北風と太陽」の絵本がありました。
何気なく読み返してみました。
私は、今までずっと自分の事を太陽だと思っていました。
娘が摂食障害になり
今まで甘えられなかった分甘えさせてあげよう。
言われた事は出来る限りなんでもしてあげよう。
この子が傷つかない様に、怒らない様に、優しい言葉をかけてあげよう(言葉を探しながら選びながらの毎日でした。それは、時には何も言葉に出来ないくらい考えて考え抜いてと頭の中がぐちゃぐちゃになるような状態の時もありました)
そういう自分のことを、母として娘を優しく包もうとしていると思っていた私だったのです。
でも、違った事に気がつきました。
私は娘に対して、
「甘えさせてあげるから早くその摂食障害のお化け👻を剥がして!
早く手放して!
どう言ったら、どう言葉をかけたらそのお化けを放してくれるの?
どうやったら変わってくれるの?」
私は娘にずっと北風をビュービュー吹かせて来たんだと気がつきました。
もし私が子供の立場で、
「お母さんがこんなにやってるんだからそろそろ治ってよ。
いい加減に変わってよ」
と言われたら……
「今の私のままじゃダメなの?今苦しくて食べ吐きしちゃう私は変わらなきゃダメなの?」
と言いたくなると思います。
太陽は
「いいよ、今のままで。
今はそういう時なんだね。
それが必要なんだね。
わかったよ。
生きててくれてありがとう」
そう言ってあげるだろうな…
そんな空気で包み込んであげられると子供は安心できるのだと、今の私はやっと気がつくことができました。
決して今までやってきた事が間違っていた訳ではないけれど、 子供をコントロールしようとする気持ちが強かった私がいたのだと思っています。
そして今、私が自分に言ってあげたいことは
「私も今のままでいい。
ありのままでいいんだよ」
その一言です。
そう言ってもらえたら、私もどんなにか心が弛んで安心できるだろうと感じています。
何年振りに「北風と太陽」を読んで気づいたことでした。